「なぜうちの子は本番に弱いのか?」手塚一志

3話 なぜ、ほめてはいけないのか?

26話 大人の意図はおごり以外の何モノでもない

 リスペクトの心を持つようにしつけるには、コーチやその役目のパ
パ自身が率先し、選手・友人・ご家族そして関係者の方々に常に敬意
を持ち接する必要があるでしょう。子どもたちはその親の姿を見て育
ち、それを真似ることを経ていつの日か、あたりまえのように同じよ
うな深みのある態度がとれる豊かな人間力を育んでいくのです。
 ところが中には、選手に対して意図的に厳しく接することこそ上達
にとって重要だと考える大人がいます。体罰は論外ですが、そこまで
至らずとも、わざと選手をけなす≠アとで反発心をあおり、それに
よって生まれるエネルギーを利用して上達させようと考えているので
す。

 スポーツは人類にとって誇るべき文化の一つです。ただ、その技能
を高めるために、親やコーチが心を鬼にして、愛するわが子を侮辱し
てまで上達という目的を手に入れる必要があるでしょうか?これまで、
多くのアスリートたちを間近で見て触れてきたボクは、スポーツが上
手いか下手かということと、人間として立派かどうかとはまた別の問
題だと感じてきました。いえ、スポーツが上手になるならない以前に、
親の接し方が常に否定的であれば、親子の間に確執が生じかねません。
たかがスポーツごときのことで、唯一無二の親子の関係に一生モノの
亀裂が入ってよいはずがないでしょう。


 子どもであれ大人であれ、だれもがその存在の尊厳を守られるべき
一人の人。彼らの行為や存在を侮辱することで反応を導き出し上達さ
せようというやり方がコーチングではないはずです。技能上達を目指
す前に、今こうやってスポーツをやらせていただけている、その奇蹟
に感謝し、相手や状況や環境すべてに敬意を持ち、そのスピリットを
次の世代へと引き継がれ、いつしかチーム全体、団体全体、スポーツ
界全体が豊かな空気感で包まれることこそスポーツ文化のあるべき姿
と信じます。

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