「なぜうちの子は本番に弱いのか?」手塚一志

3話 なぜ、ほめてはいけないのか?

24話 この子はすでに持っている

 さっきのサッカーのインサイドキックの話を思いだしてください。
あれも、子どもに動きを意識≠ウせてしまうタイプのコーチングで
す。巧いサッカープレーヤーは無意識のうちに股関節のRSSCを使
って、反射的な一瞬のガニ股=iスパイクの内側をボールに向ける
動き)インサイドキックを採用していたのです。それを意識させるこ
とで、ホンモノの動きが殺されます。

 「インサイドキックは、速さよりも正確なコントロールが要求され
る種類のパス。子どもに基本を教えるためには、わかりやすく直角
というキーワードを伝えるようにしよう」。経験者が指導者になり、
無意識を意識的に伝えなければと考えてしまったことが悲劇の始まり
でした。自分がインサイドキックを出すときに、そんなこと一切考え
たことがなかったはずなのに。かってにできていたにもかかわらず、
指導者になると知識≠意識的≠ノ教えようとするコーチに変身
してしまうのです。
 反射とは一瞬に起こり一瞬に収束するものです。意識した段階です
でにニセモノ。それを反復練習などしてしまうと、そのニセモノ回路
がこびりついて変なクセとなって一生残ってしまいかねません。


 正しいことでさえ教えて≠ヘならないというのに、間違ったテ
ィーチング≠受けた場合、人を疑うことを知らない純粋な子どもた
ちはまさに哀れです。
 コーチが子どもに上達してもらいたいと思うときに忘れてはならな
いのは、サッカーを教えるとか、野球を教えるという発想から脱却し
「この子はすでに持っている」その善き運動回路が目覚め活性化し、
それを使ってサッカーや野球をすることが楽しくてならない状態へと
連れ出してあげる、という発想への転換だと感じます。あとは彼らが
勝手に努力を継続します。だって彼らは、その回路を使って遊ぶ楽し
さを知ってしまったのだから。


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