「なぜうちの子は本番に弱いのか?」手塚一志

3話 なぜ、ほめてはいけないのか?

20話 ベクトルが自分に向いた選手

 一方、揉む≠ニ似て非なる上達方法もあります。なかでも困るの
が、「わかりました。今のを自分なりに≠竄チてみます」という言
い方を使うタイプです。
 自分なり≠ニ揉む″s為は一見似ているように見えます。とこ
ろが、彼らが残す「結果」には雲泥の差が現れます。

 揉む方式は、とりあえずは提供相手を信じ、新しい異物をそのまま
の体内に取り込もうと試みてくれます。それはまるで、おでんの大根
に味が染みこんでいくかのようです。鍋の中にある具材はもちろん、
付け足される調味料も全部丸ごと吸い取り徐々に奥深くまで浸透させ、
最終的には自分のスタイルに取り込んでパワーアップしてしまってい
る、そんな方法です。自分らしさは変えずに、人の良い部分だけを吸
収し巧みとコクを磨いていく、そういう上達手段なのです。
 「オレ流」とはよく言ったモノです。あれこそ伸びる選手が用いる
常道手段です。彼らは、自分にないモノを盗み、揉んで、取り入れら
れるからこそオレ流で成長できたのです。


 一方自分なり≠ヘ、新たな異物を自分のやりやすい形に変えてか
ら取り込もうとするアプローチです。ひどい場合には、はじめからい
きなり自分なり≠フ味付けを加えたり引いたりしてしまうケースも
あります。つまり、自分以外の人の知恵を活かしているように見えて、
その実は、自分による自分のためだけの自己満足上達法なのです。

 パブロ・ピカソがこんな言葉を残しています。
 「優れた芸術家は真似る。偉大な芸術家は盗む」と。


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