「なぜうちの子は本番に弱いのか?」手塚一志

3話 なぜ、ほめてはいけないのか?

22話 反射を考慮しないコーチングの恐さ

 上手なプレーヤーのインサイドキックをよくよく見ると、開くのは
足を振り込みボールに当たる寸前だけです。それまでは真っ直ぐ振り
下ろしています。最後の一瞬だけスパイクのインサイドをボールに向
けることができればインサイドキックになるわけです。
 しかもこの事実は、「プロだから許される応用プレー」というわけ
ではなく、骨盤周辺の筋肉のスパイラル反射という生理学的見知から
見ても、理に適っていない身体の使い方であったのです。それをボク
は、バカていねいに教えられた通りやっていました。

 後にボクは、われわれがスポーツ活動をする際「RSSC(ローテ
ーター・ストレッチ・ショートニング・サイクル)」という生理反射
を使っているということを見出します。
 SSCという概念は生理学の分野にあったものです。SSCとは
「筋肉の伸張反射」のことで、筋肉は引き伸ばされたとき、その筋肉
の中にあるセンサーが働くことで、より速く収縮することができる作
用のこと。 RSSCとは、それに「R(回旋動作)」の概念を加味し
たもの。つまり、スポーツ中(人の身体活動全般)には一つの筋肉が
単独で伸張反射しているのではなく、関節周辺の多くの筋肉が束にな
ってネジられネジり戻されて腕や脚などの末端部を加速させている、
という新発想です。


 コレに気付くきっかけになったのが、投手がピッチングを行った際
に現れる腕の内側へのネジり戻し運動でした。加速のシーンでは逆に
外向きにネジられていた腕は、ボールをリリースするシーンではニュ
ートラルに巻き戻り、さらにそこから内向きにネジられて行き、最終
的には手のひらが天井に向くほど内向きにネジられていたのです。
 この現象を「スパイラルリリース」と名付けました。


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